宇宙の始まり【「無」からインフレーションへ】

宇宙

1 宇宙の膨張

1929年

アメリカの天文学者「ハッブル」は、夜空に輝く星空を観測するなかで、「遠くの銀河ほど、早いスピードで遠ざかっている」ことを発見しました。

 

・(一部の例外を除き)ほぼすべての銀河が地球から遠ざかっている

・遠くの銀河ほど早いスピードで遠ざかっている

ハッブルは、この現象から「宇宙が膨張している」こと突き止めました。

ハッブルの法則
銀河が遠ざかる速さは、地球から銀河までの距離に比例して増大する

このまま宇宙が膨張を続ければ、この宇宙はどうなってしまうのか・・・

とても気になりますが、それはまた別のお話。

またの機会に記事にしたいと思います。

今回は、膨張を続ける宇宙の、遠い昔のお話です。

2 宇宙の年齢

宇宙が膨張しているということは、遠い過去に遡ると、宇宙は今よりもずっと小さく、それぞれの銀河は今よりもずっと密集していたことになります。

そして、さらにさらに遠い過去に遡ると、宇宙全体が、この宇宙のどこか1点から始まったということが考えられるのです。

今の宇宙の膨張速度などから計算した結果、この宇宙は今から138億年もの昔のある時に誕生し、それからずっと、それこそ気が遠くなるほどの時間をかけて、今の宇宙の大きさになったと考えられています。

宇宙の年齢は 138億歳

ちなみに、地球の年齢は46億歳、太陽の年齢は47億歳です。

人間にはとても考えられないようなながーい時間をかけて、宇宙が膨張し成長しているということですね。

3 宇宙は「無」から生まれた

私たちがイメージする宇宙も真空で、なにもない「無」かもしれませんね。

しかし、宇宙の始まりは、原子や分子はもちろん、もっと小さい素粒子も存在していない、空間すら存在していない場所(場所という表現も正しくないかもしれません 笑)からスタートしたと言われています。

私にもさっぱりわかりませんが、あのアルベルト・アインシュタインの理論「一般相対性理論」などを踏まえて考えられている仮説だそうです。

この説が本当であるならば、宇宙が生まれる前は、一体どのような世界だったのでしょうか?

考えるだけでも楽しくなりますね。

4 インフレーション

生まれた瞬間の宇宙は、原子よりもずっと小さな空間だったと考えられています。

誕生直後、宇宙は凄まじい速度で膨張を開始しました。

この速度は、一説によると「1秒の一兆分の1の、1兆分の1の、さらに1兆分の1ほどの間に、1兆の1兆倍の、1兆倍の、さらに1000万倍」の大きさになったといいます。

数学的に表現すると、10のマイナス34乗秒の間に、10の43乗倍の大きさになったことになります(全くよくわかりませんね 笑)

この誕生直後の膨張をインフレーションと言います。

「ビッグバン」によって宇宙が誕生した。

そう学校で教えてもらった方も多いかと思いますが、そのビッグバンの前にインフレーションという現象が起きていました。

一般的に、物価の上昇のことをインフレーション(略してインフレ)と言いますが、宇宙のインフレーションはとんでもないですね。

このインフレーションが落ち着いた後、これまで何もなかった宇宙に、ようやく物質や熱が生まれることになります。

ビッグバンが始まります。

宇宙の始まり【ビッグバンから物質の誕生へ】
インフレーションが収まり、宇宙は火の玉に包まれました。

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